音色に関係する事柄
マウスピース
画像のマウスピースはビュッフェ・クランポンの楽器に付属のものです。私は現在Vandorenの5RV Lyre を使っていますが、始めた中学の時からずいぶんと変えてきました。中学時代、吹奏楽を始めたころは、先輩から渡されたものを訳も分からず使ってました。初心者には吹きやすいのか吹きにくいのかさえもわかりませんものね。これは高校に入ってもしばらく変わらず、高校2年の時に出入りの楽器屋さんが売りに来た?今となっては定かじゃないですが、Vandoren 5RVにしたのが自分で選んだ最初です。この時は5RV Lyreとの競合の末5RVをえらびました。それはずっと大学のオケ時代まで続きます。社会人になって、しばらく楽器から遠ざかってましたが、また、再開して、大学時代と同じようにレッスンを受け初めてこの後、いろいろ買いました。全部Vandorenですが、M15,M30,B40Lyre,B40その後現在の5RVLyreです。画像のマウスピースも優れたマウスピースです、しばらく使っていたこともありますが、大変よくできていると思います。あとは好みの問題と思います。マウスピースを変えるとリードの感じが変わりますので、息が変わってくるのか、音色も変わりますね。今まで吹いた中では、B40が一番カラフルで明るい音色がした感じでした。でも、オケとかで溶け合うかなあ?吹奏楽はいけると思いますが。現在使っているのにした理由は、正直、年を取ってしんどくなったからです(笑)。これは楽ですよ。
リード
中学の時は、はっきり覚えてませんが(はっきり言ってどうでもよかった、正直音出すのに必死)Ricoだったように思います。ホンとに自分で買っていたのか?覚えてません。高校になってもしばらくRicoを使ってましたが、先輩たちが、やれ、LaVozがいいの、Ricoが吹きやすいの、Vandorenがいいのと話をしているのを聞いていましたが、一番尊敬する先輩がVandorenがいいと言われたので、試してみたところ、吹奏感が全然違ったので以来これです。今でも、他メーカーを買うこともありますが、Vandorenに戻ってきます。カット技術はどこも優れていると思いますが、ケーン自体の良さは一番じゃないでしょうか?別に、宣伝する気はないですけど・・。同じメーカーでも、商品アイテムによって違います。長年、私はトラディショナル(青箱)を使っていました。その後、ルピック56にして、また青箱に戻し、V21が出たら試し、今現在はV12にしています。音色は、少しちがうかな?という程度ですが、やはり、重きを置いてるのは吹奏感と鳴りやすさ。これが一番です。でも、鳴りやすければ、息が変わってくるので結果として、音色も少し変わるかなとは思いますね。それ以上に、リードの硬さが音色に影響すると思います。硬ければ硬い音に、柔らかければ柔らかい音になるでしょうね。
リガッチャー
一般的に一番気にされないのがこれじゃないですかね?でも、すごい!と思うリガッチャーに出会った人はそう思わないです。始めたころは単なる金具でした。その後、いろいろ変えました。いいと思ったのは、ビュッフェ・クランポンの楽器に付属のやつでした。これはよく出来ています。記憶が正しければ、横川晴児先生もこれじゃないでしょうか?でも、近年、アトリエ・モモのリガッチャーを試したときは、目からうろこでした。こんなに、吹奏感とか音色かわるの?と思いましたね。その後昨年まで使い続けてましたが、昨年末にシルバースタインに変えたんです。モモ以来の衝撃でした。何より楽です。最高級の奴じゃないですが(そこまでしなくても・・と思ったんです)上から二番目のモデルです。でも、色んなモデル吹き比べましたが、やはり上から二種類の奴にしないと、他のメーカーとあまり変わらないような気がします。また、この二つじゃないと、アトリエ・モモには対抗出来ないと思います。音色は・・変わります。横で聞いてらした、私の先生はじめ、プロの人が、一番上級モデルを試したときに、おお!とその音色の変化にびっくりしたようです。自分でも違いましたが、私のレベルではもったいないかなと思いました。でも、いづれは・・買うことになるかも・・
身体的な個性
私たちは皆、この世で一つしかない身体的な部位を持っています、それが個性となります。口の形、唇の形、口腔の形、舌の形、舌の長さ等々、また、口の周りの筋肉の強さ(ある程度は鍛えることができます)も様々です。ですから、基本的にアンブシュアは、人のまねはできません。ただ、基本的にこうするのだ、という方法は存在します。クラリネットのように、シングルリードの場合、マウスピースにリードをセットした時にサイドが空いていますが、ここから侵入する息が雑音となります。なので、口のサイド部分は閉じないといけません。音色にとって重要なのは口の中の状態ですが、これは、個人によって違うので、これが最も音色にとっての個性となると思います。
息
息の量、息の強さによっても音色は変わります。音色だけでなく、音に表情をつけるにも、吹奏楽器ですから、息しかないです。あとはタッチですが、これは舌を離すだけですので、音にするのは入れた息の強さです。息にも強い息、弱い息、太い息、細い息いろいろですが、その都度音が変わります。
楽器
楽器によっても音色が変わります。ドイツ系のエーラー管とフランス系のベーム管は明らかに違いますし、私が使っているフランス管でもYAMAHA、Buffet Crampon、Selmer、Leblanc などなど。私は中学高校時代(ろくな楽器はなかったですが)をのぞいて、BuffetとSelmerしか知りませんが、確かに音色は少し違います。でも、音楽が変わってしまうほどはちがいませんので、気にすることはないと思います。それより、安くて悪い楽器は音程が悪いので、初心者には地獄です。
良い音色って?
良い音色という言葉
良い音色とは何でしょう?100人が聞いて100人が良いという音色があるでしょうか?また、その逆があるでしょうか?私は、良い音色、音というのは確かにあると思っています。100人が聞いて100人が良いとかいう話は、言葉の意味が違い、好きか嫌いかという意味だと思います。良い音は、時に異論をいう人がいても、99%くらいは良いと評価できるものであると思います。それは時に数字化できるのではないか、また、ある基準をもうけて、評価できる物じゃないかと思います。それはある意味ワインや、音楽の本質とも通じると思います。では、私の考える良い音色(好むと好まざるとにかかわらずです)と評価できる音とはなんでしょうか
雑音
良い音色に雑音が入ってはいけません。雑音とは、クラリネットの本質には入ってはいけない音、ザーザーとか、息の音とか、タンギングの時のジャッとかいうやつです。最も、クラリネットだからであって、日本の尺八とかは息の音がするものでしょう、それは尺八の本質にふくまれるものですから。
パワフルさ
金管楽器ではないのですから、圧倒的なパワーは必要ないです。私が考えるのは楽器がある程度鳴りきっているべきであるという事です。初心者の頃であれば少し荒々しく思っても、ある程度そのままで熟達してくればまろやかになるでしょう(いつまでも荒々しいのは問題だと思いますが)。部活などで、きれいにそろえるために、わざと鳴りきらないようにされてしまうのは問題だと思います。
倍音
良い音色は、そうでない音色に比べて、倍音が多いと思います。倍音が多い音は色彩感があって、心に響きます。良い音色だと思わない音は、概して鳴りきっていないことが多いのですが、倍音が少なくモノトーンに近い音なのです。因みにクラリネットは吹奏楽器にはめずらしい閉管楽器ですので奇数倍音が出ます。このことについては、また、別でまとめます。
まとめ
あなたは、好きな奏者がいますか?だいたい、その音色が好きだからその奏者が好きという事が多いですね。私は高校の時にレオポルド・ウラッハの演奏を聴いて(手に入るレコードも少ない中でシングル盤を入手しました。)、このような音色を出したいと、そんな音をめざしました。モーツァルトの五重奏だったと思います。でも、後になって、オーストリアのエーラー管であることを知り、無理なことをやっていたんだと知りました。その後、ランスロ、プリンツ、ストルツマン、ドゥ・ペイエ、ブライマー、浜中浩一、村井祐児、藤井一男、磯部周平、ライスター、メイエ、ザビーネ・マイヤー、グッドマン、アーティーショウ、バディ・デフランコ、北村英二、藤家虹二、鈴木章治、益田英生、谷口英治 (以上敬称略) などなど、それぞれ個性的な音色を持っておられますが、すべて良い音色ということですね。でも、デフランコの音色でベルリンフィルとかは面白いかもしれませんが、ちょっと無理でしょうね。また、ライスターがジャムセッションもしんどいかな?と思います。持ち場持ち場の最善でしょうか。音色を判断するのに 雑音は?パワーは?倍音は?と評価基準でするべきで。良い音色だけど、私はあまり好きじゃないとかの判断をするべきでしょうね。